仕事は人間を成長させるか?
広兼憲史は著書で「仕事は人間を成長させてくれるものだ」と書いていた
(題名は忘れたが)
しかし、今の社会を見るにつけ、必ずしもそうとはいえないのではという
漫然とした不安がよぎってくるのである。事実、現在の職場や仕事を通じて
みがかれた部分があるので、うなづけるが…。
適材適所というのは難しいにせよ、明らかに相性のよくない仕事を
長くやらされたり、心身の限界を超えた勤務をさせられれば、壊れて
しまうのは必定。
人間は「オモチャ」じゃないのだ!この前、郵便局で末っ子の赤ちゃんを
あやすのにベビーカーを揺すったりしている子供を見たが、あるおばさんは
「赤ちゃんはおもちゃじゃないんだよ!」とたしなめたのは心に深く残った。
電通社長の書いた鬼十訓にも「仕事には喰らいついて離すな」と
いうのがある。学生だった自分にとっては実感がわかなかったが、
爪の垢程度であれわかりかけてきた。
どんな仕事であっても、お金を会社から貰って生活している以上は
プロなのだ。それが自分が普段から自分自身に言い聞かせていることである。
例え、オバタリアンや心無い鬼畜どもに至らなさをなじられても…。
しかし、人間はまだ理性的な部分もあるのだ。
過労や周囲の圧力によって自殺にいたる事例もあったりする。
アポトーシス*1なんて言葉で片付けるのは絶対に許されない。レミングじゃあるまいし…。
多分、人間ってのは理性的である分、エゴイスティックなのかもしれない。
その部分も是非ご一考願いたい。
*1:細胞に組み込まれた消滅するプログラム。いい例が落ち葉。