Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

謀は千里を走る

この前、大三国志展の屋外ショップで、孔明扇なるものを買ってきた。
孔明のことを現す漢詩に、謀は千里を走るというものがあり、ショップのおっ
ちゃんが熱っぽく説明したのでなるほどと思った。



孔明の謀のスケールは大きいようで、劉備三顧の礼で迎えられる前から、
天下三分の計を練っていたようである。



華北一帯を占める魏、建業を中心として南東を占める呉、成都を中心として南西を
占める蜀。この三国が織り成すロマンは今も輝いている。



孔明の計略のでかさを示す戦いの一つに、赤壁の戦いがある。
曹操の船団を連環の計で繋ぎ止め、さらに諸葛亮が祈祷で東南の風を起こし、周喩
火計で殲滅するという筋書きはすごいものである。
(これは三国志演義での話らしいが)



五虎大将軍の一人、魏延文長の謀反を「反骨の相」で見抜き、孔明亡き後に錦嚢の計
魏延をしとめたのだから、恐ろしいほどの予知力ともいえる。



楊儀という文官に錦の袋を託し、魏延が謀反を起こしたら袋をあけその中の書置きを
読めといわれていたらしい。



文官は魏延に「俺を真っ二つに出来る奴はおらぬかと3回言ったら降参してやる」と
言ったが、3回言ったことばが魏延の遺言となった。



「俺がぶった切ってやる!」と、馬超の親族、馬岱が後ろから切りつけたのだった。



これは、馬岱にきりつけさせるための合図である。



錦嚢の計で分かることは、いかに有能な人間でも使いかたを間違えれば、災いにも
なりかねないということと、どこにとんでもない奴が隠れているかということである。



孔明は過労死とも言われるだろうが、部下や上司に恵まれなかったかもしれない。



魏延の謀反、馬ショクの愚行、劉禅の暗君ぶりなどで心労が一気にましたのでは
ないか。孔明が苦しんだことは、一般社会にも言えることだと思う。



魏延のように辣腕を振るう存在が会社や組織に居ても、使いかたを間違えてしまえば
錦嚢の計を出さざるを得なくなる。



三国志という物語は、いろいろなことを教えてくれるとつくづく思う。