Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

鈴木さんという男性の生き様

今日は株式会社Kaien代表取締役の鈴木慶太さんの講演会に参加して
きました。二枚目でなかなか頭の切れる方なので、実に羨ましい限り
です。おまけにただの東大卒ではないことも特筆すべき事項です。



アメリカ留学前に息子さんの発達障害が判明し、「発達障害」「仕事」と
言う二つのキーワードを結びつけたのが、彼のMBA取得とビジネスコンペ
での優勝でした。そして、デンマークIT企業への就職も、彼のKaien創立の
強い動機になるものでした。



経歴は燦然たるものですが、Kaien立ち上げ後の1年間は筆舌に尽くし
がたい苦悩の日々だったそうです。



創立メンバーの離反などもあり失敗続きでしたが、今では母校の東大や
留学先の大学側の支援もあり、300人もの発達障碍者が登録する人材紹介
会社として成長を遂げました。



鈴木さんに「こちらの障害特性を企業にどう伝えればいいか」を質問
したところ、このような回答が返ってきました。



「自分の障害を企業に伝えるのは、応募先企業を底なし沼の不安に
叩き落とすようなものです。ならば、意欲や能力を伝えて理解して
もらった上で、働いた方がいいですよ。それらさえ伝わればたいてい
多少の弱さはカバーしてもらえるもんです。当社では、面談の際に、
『面接は障害を言う場ではありません』と言っております」



辛辣とも思えることばに正直泣きそうになりましたが、考えてみれば
鈴木さんは資本主義の現実に直面したからこそ、このようなことばを
言うんだなと感じます。



今通っている事業所は、福祉施設としての性質が強いのでKaienのように
やってしまっては利用者が急激に減るかもしれません。



しかしながら、そこまでやらないと障碍者雇用であっても働ける人材に
育たないと思います。



働くことの意味を知っていて、なおかつ働きたいと強く思うのであれば、
どんな障碍者であれ、鈴木さんがおっしゃるような厳しいことも受け
入れて当然ではないでしょうか。会社は障碍者の言うことを聞くために
存在しているのではありません。



働くとは何かとも知らないし、働く気がまったくない障碍者であれば、
就労支援よりも機能訓練色が強い施設に通った方が、本人のため
ではないかとも感じます。