教育給付訓練制度の丼勘定
先日、北海道新聞で教育給付訓練制度を活用しても、正社員の職に
なかなか結びつかないという記事を読みました。
一般事務を目指しても間口の狭さから断念して医療事務に鞍替えした
女性の話などもありました。北海道労働局にも多数クレームが寄せ
られているとも聞きます。
北海学園大学の川村准教授は「訓練機関の選定も甘いまま選んだ民間
施設に丸投げして、雇用の実情に見合わない制度を続けているから、
余計に雇用のミスマッチが起きるのでは」と指摘しているわけです。
このような実情を見るにつけ、政府のこの制度がいかにメシウマ
丸出しの制度で、かつどんぶり勘定も甚だしいと俺は言いたいのです。
結局ほくそ笑んでるのは、ザルのゆる〜い目をすり抜けて訓練機関に
なった施設ですよ。ただテキトーな仕事を利用者に対してやっても、
国から施設にお金が入ってくるわけです。
つまり、「失業者が増えるとメシがウマい」という状況を、政府が
作ってるのに気付いてないのです。さらに約800億円の費用を投じて
制度を続けようとする根性には唖然としました。
このような税金の使い道を見ると、やっぱり事業仕分けはパフォー
マンスで、困ったら増税ありきの政治しかできないのかと問い詰め
たくもなります。
今日の笑点で、円楽師匠がサンタに扮するネタを交えて、大喜利で
こんなことを言っていました。
「あれ、永田町に行ってみたけど、チルドレンって言っても、
いるのはバカな大人だけだったわ」
思わず声を上げて笑ってしまいましたが、この失笑が政治家の耳には
届いていないのだなと、改めて思ってしまいますね。
養老さんがおっしゃる「バカの壁」に政治家は阻まれているのでしょう。
頭では「国民のことをわかってる」と思っていても、結局わかっている
のは「自分の立ち位置」なんでしょうね。
まぁ、それすらわかっていない人も永田町にはいそうなので怖いですが…。