Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

そりゃあねぇ

俺はよく施設長に「自分の希望する職業で、一定の収入を得ているのはほんのごくわずかだ」と言われますが、何も返す言葉はございません。とはいえ、俺の思いを誤解されているようで、心外になることもたびたびあります。俺は、少しでも自分の出来ることを活かして、働いて生活したいだけなんです!それがどうしていけないんでしょうか。

いくら障害者雇用が「障害で出来ない部分を大目に見てるから、給料が少ないのは勘弁してね」というものであっても、企業などが「障害者=仕事のできない人間」と決めつけているようにも見えるのは俺だけでしょうか。給料体系が、そもそも「障害年金ありき」と分かるようなものが多いのではないかと思います。もとより待遇が良いのは大企業ぐらいなものです。

例え発達障害を持っていても少しの配慮さえあれば働けるのに、専門家が本人の能力以下の仕事をさせる職場に当事者を送り込んでドヤ顔をするのは猛反対です。俺は腐ったミカン呼ばわりされた発達障碍者ですが、少しでも自分のスキルやよさに目を向けて、企業に売り出したり、背中を押す支援者には誠意で応えます。俺もバカじゃありませんよ。

発達障碍者の多くは、就労経験のある人です。障害で困っているから施設に通っているのは言うまでもありませんが、だからと言って、その経験を度外視して考えてしまうのはいかがなものと言いたいです。良かれ悪しかれ、経験があるのに、そこに光が当たらず、社会人としての成長が実感できなさすぎるのは考え物です。就労経験のない発達障碍者は、企業実習などを通じてアルバイトやパートに持っていけばいいだけのことです。

繰り返しますが、俺は好きな事だけをやったり、嫌なことをシブシブやって飯を食いたいのではありません。俺は、多少の辛さがあっても、自分の得意な部分や持ち味を少しでも活かせる職場であればやっていけると考えています。今まで、俺が働いても長続きしなかったのは、障害とその特性にあった職業を選ばなかったからです。結果論としては、両親のみならずハロワのDQN職員からも非難の的になってしまいましたが…。

いくらグチをたれていても、成長したいのは事実です。地位がどうこうというよりは、まず人間として大きい器の人間になりたいですね。俺はガタイの割に気は小さいし、器もそれに負けないくらい小さいもので。一つだけ言えるのは、泣きわめいて他力本願になっても、どうにかこうにか解決策を見出そうとする点は自分でも感心します。傍から見て見苦しいですが、良くも悪くもADHDの多動性・衝動性のなせる業なのかもしれませんね。

障害者福祉の専門職(特に就労支援)に望むこと

この春、どこかの施設にも、PSWの卵や新米カウンセラーが日々悪戦苦闘していることと思います。最初は希望に燃えて取り組む分、慣れ始めた5月にその反動で「5月病」になる職員さんもいるかもしれません。本当は、彼らのような人にキツいことは言いたくありませんが、後顧の憂いを断つためにも敢えて言わせていただきましょう。

数年間かけてでもいいから、同業種以外の人とも積極的にコミュニケーションを取ってほしいです。特に就労支援を行う施設の人であれば、企業に対しての営業力だったり、利用者に対する提案力の下地になりうるためです。専門一筋という人は聞こえがいいですが、時代の趨勢を頑なに見ようとしない人であれば、「自分の頭の中がぁ~お花畑なんですぅ~」と認めるようなものです。

そのような職員の古い障害観によって、支援らしい支援が受けられなかったりもします。例えば、発達障碍者は甘えていると言わんばかりに、問題行動には職権乱用で黙らせるということを平気でしたりもするのです。障害者を社会からいかに隔離するかなんてもう流行らないんですよ。ナマポ厨のお陰で社会保障費が圧迫される中で、働ける障碍者にも配慮の工夫をしてでも働いてもらわにゃあかんというのが国の正直な声ではないでしょうか。

職員の皆さんが「福祉の専門家」たろうとする以前に、「いち社会人」としての感覚を忘れないでいただきたい。その感覚があるのなら、障害者や施設を社会から乖離させるなどというバカなマネは絶対にできないはずです。社会へのルサンチマンを抱えた当事者がいるなら、その私怨を解消し自尊心を回復できるような方向に持って行けてこそ、プロの仕事ではないでしょうか。俺が言いたいのは、「施設もぉ!障害者もぉ!社会と積極的につながりやがれぇ~」(若本規夫ボイス)ということです。

新人さんにはとりわけキツ~いコラムになりましたが、これは皆さんへの期待の裏返しと思っていただければ幸いです。本当に期待しなくなったら、この世に存在しない人間としてみなすようにしていますので。だって、「腹が立つ」ってことはまだ期待してることの裏返しになっちゃうからさぁ。ま、そんなわけで、おやすみなさい。