Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

障害を意識すること

今まで自分の発達障害に気づけず、早期療育もままならないどころか定型のモノサシでぶん殴られてきました。中でも一番言われて嫌だったのがこんなことばでした。

「あんたはどうしてこんなことができないんだ!」
「あんたってモノを探せないんだねぇ!」
「あんたはやりっぱなし!パナシなんだよ」

特に親から言われた時にはグサグサと突き刺さる感覚を抱きつつも自らを鈍磨させようとしていました。ある時、気づいたんですね。これじゃ一向に悪い状態のままだと。そのような気持ちを実感できたのは施設を出て就職するあたりだと思います。今回は自分が人間関係で気を付けている方法を紹介します。

  • 自分の困りごとだけはまず伝える

障碍者雇用で働くに当たり、発達凸凹ゆえにどんなことが働くうえで障害になるのかということを伝えることにしました。当時の自分は今よりも口下手すぎたので施設の就職担当者に同席してもらい、足りないところを説明してもらったわけです。感覚過敏、過集中、誤解・誤認…等々ありますが、自己PRよりも障害特性の説明で難儀したと感じています。

指示については優先順位がはっきりと決まっていても、一番辛いのは複数のタスクを一度に振られる時です。周囲にも2つまではやれるということは伝えてあります。たまに歯がゆい時もありますが、できる範囲内で自分の義務を果たす意識で取り組んでいます。仕事量が多いと切なくなることもあるわけで。

過集中になるとその反動で家ではダラダラすごしがちで、身ぎれいにしたり部屋掃除すらままならなくなったりします。ただ言うだけではなく、コイツなりにやってんだなと言われるくらいのことはしておいた方がいいと考えています。

  • 自分の気持ちを言葉に出す練習をする

俺は広汎性発達障害でも厄介な受身型で、ついつい周りに合わせてしまうし、読めもしない空気を読んで必死に取り繕ってしまいます。その一方で自分の嫌な気持ちに蓋をしても、火山の大噴火のごとく爆発して周りに迷惑をかけてきました。人から嫌われたくないと思うあまり、アンビバレンツを無視していたかもしれません。今では誰かに拒絶されても、自分のファンを大切にしようという考え方になってきました。

自分の気持ちの伝え方が少しずつ身についたと感じるにつれ、人間関係に対して気楽に取り組めるようになりました。公私によって表現の仕方は違ってきますが、まだまだ改善の余地はあります。かなしろ先生の本でも「人間関係は座学では学べないという気がする」と言っていた当事者がいました。彼のいうこともまた一理あるんじゃないでしょうか。

人がこちらに対する好き嫌いを認め、さらに自分が抱くそれらも認めることで、割と冷静に自分の気持ちを伝えられるようになりました。

  • 自分の傾向と対策を知っておく

自分自身について、可能な限りどんな特性があるか知っておきましょう。俺なら以下のことばで象徴されます。

「お調子者」「絹ごし豆腐メンタル」「むっつりスケベ」「凝り性」「タンパラ野郎」「顔に出やすい」「甘党」など。

例えば、メンタルの弱さに対して取り組むなら、それを認めた上で何かできないかと考えます。一番助けられた考え方は「これは誰の問題だ?」というものです。俺がAさんに挨拶したらぶっきらぼうな態度を取られたとしても、人間失格にはなりえません。Aさんが不機嫌な状態は自分の問題です。こちらにできることは、挨拶を含めた職務上最低限のコミュニケーションをとれるようにしておくことです。ただし、メンタルが弱いからできないと自分を貶めるのではなく、メンタルが弱くてもどうやれば対処できるかを考えましょう。

一番の薬は自分の失敗経験。一時は心がチクチクしても、どこかで活きるときは出てきます。失敗を笑って話せる人はやっぱり強いなと俺も思います。