Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

さらば我が職場

おととい、家族に頼んで荷物を完全に引き払ってもらいました。
からっぽになった部屋を見てきましたが、感慨深いものがありました。



「去年の今頃、俺は不安と期待で胸いっぱいで、一人暮らしを
はじめたんだな」としみじみ心の中でつぶやきました。



先日、ガスの閉栓完了とともに、大家さんに鍵を帰しに行き、
敷金と清掃料金の差額をもらいました。いろいろと残念な思いを
伝えられましたが、また遊びにおいでと言ってくれました。



今日は単位認定確認会議があるので出勤しましたが、引っ越し
終了時に単位認定を終わらせた自分にはやることがありませんでした。



そこで図書室にお邪魔して、司書教諭の先生と最後のおしゃべりを
してきました。コーヒーをごちそうになるのもこれで最後かと
思うと、寂しくなりました。先生のはなむけのことばはこういう
ものでした。「打たれ強くなりなさい」
そして、手作りの刺繍等の入った紙袋を手渡されました。
(帰宅後にわかったことですが、お餞別が入っていました)



昼食を済ませ、暇つぶしをしていると、生徒が2人やってきました。
彼らは、生活態度で問題のある生徒でしたが、クラスを離れて
接してみると、話しやすい一面があることがわかりました。
1人は柔道に興味を示していたので、彼を柔道部に入れれば
よかったなと後悔しました。



会議は全員単位が下りるという結論に達し、スムーズに終わり
ましたが、今日で最後だったので教頭先生に頼んで、会議終了後に
別れの挨拶の時間をとってもらう事にしました。
つたない挨拶ではありましたが、何とかことばになったので
ほっとしました。



挨拶のあとすぐに、事務長に事務室に連れられ、事務室でも
挨拶する事になりました。職員室では泣かなかったんですが、
事務室ではなぜか涙がこぼれました。通りがかった校長先生に
「泣くな!」と一喝されたりもしました。



一旦、職員室に戻って書類の破棄等を済ませました。
「1年間お世話になりました」と一声掛けてから、帰ろうと
したとき、教頭先生が「先生、玄関まで送ってやるよ」と
言ってくれましたが、自分は一度断わりました。



それでも職員玄関まで来てくれて、さらに他の先生方と
事務室の皆さんも集まってくれました。周囲を見渡すと、
まるで自分が卒業するかのような感覚を覚えました。
人生初の経験でしたが、心底嬉しかったです。



いい言葉が見つからず、ありがとうございましたと一礼
するしかできませんでした。



車に乗り学校を出ると、不意に涙がまたこぼれました。
週末の帰省の度に通る国道を今後は通らなくなるなと思うと
帰りの道中は一抹の寂しさも感じました。



嘆きの一年ではあったけど、人生で一番密度の濃い一年
だったのではないかと思います。



いろいろなことがあったけど、今ならみんなに言えます。



「さようなら、そしてありがとう。」



今は、後悔と安堵の念が入り混じっています。
身体のことを考えれば、これもまた仕方なかったのかも
しれません。今度は教師以外の道になるかもしれませんが、
この職場で得た事を少しでも活かしていきたいです。