正論は本気の直球
人とのコミュニケーションをキャッチボールに例えると、理想は
相手が受けやすいように会話のボールを投げるということですね。
しかし、現実はそうはうまくいきません。キャッチボールがまま
ならない人もいるし、鋭く飛ぶボールを投げて欲しい人だって
いるわけです。
自分も今まで正論をぶつけてきたことが多々ありましたが、齟齬が数多く
おきました。よく考えると、正論は本気の直球ではないでしょうか。
なぜなら、相手がどのような球を投げてもらいたいかなど眼中に
ないからです。ひどく言えば、傲慢なピッチャーと同じです。
例えばネットやリアルでも、相手のまちがいや言葉足らずに対して、
指摘するのは非常に気を遣うものです。臆面も無く、きついことばや
紋切り型の表現で言うのは、相手によっては怒らせることになります。
つまり、このような人たちは、本気の直球がスッポ抜けて、危険球に
なってしまうこともあると言ってもいいでしょう。穏やかな相手だったら
いいが、向こうっ気の強い人なら暴力沙汰に発展するでしょう。
あまりにも正論を言ってくるようなら、「勝手にしやがれ」「マジメも
休み休み言え」などと心の中で言いたくもなります。さらに言うと、
このような場合は、相手を尊重しないのに等しいからです。
相手の意見に反駁しても、相手を否定しないというディベートの理念も
参考にしたいものです。
発達障害当事者がよく言えたなとも思うかもしれませんが、コミュニ
ケーションについて考えさせられる出来事があって書いた次第です。