障碍者雇用の在り方を考える
障害の有無にかかわらず、ある程度の働きやすさが確保される環境なら、障碍者か健常者かで揉めることは減るのではないかと思います。OECDの公式ツイートでは日本の相対貧困率が高いことを指摘しているし、年金をゲットできた人間に対してのスティグマが募っても当然ではないかと感じています。データは若者対老年層の比較ではあるけれど。
過去数十年で貧困の年齢層はシフト。最も貧困リスクが高いグループは老年層から若年層に移った。日本では18-25歳の5人に1人が相対的貧困状態にある。#貧困 pic.twitter.com/MT0Z90iGw1
— OECD東京センター (@OECDTokyo) 2017年1月11日
この人のツイートからは障碍者雇用の闇を感じてしまう。
最低賃金バイトで障害者雇用だけど「若いし男だし何でもやってもらう。配慮はしないし、できない」と言われたアカウントがこちら。車での商品配送に商品加工に店番にウェブ作成に、と本当に何でもやらせようとしてきたので逃げました(し、無理だった)。 https://t.co/o7bOaaKvNP
— Seiji (@ISDN_64_64_128) 2017年1月10日
発達障害当事者のお子様がいらっしゃるママさんは教育現場における不勉強さを痛烈に批判している。
教育現場の人が就労支援で旧態依然の障害者の就労現場しか知らないという問題。これ凄く深刻。今は早期発見→早期療育→支援学校というコースを行政の支援者が推薦してくるので障害児の人生がインドのカースト制度のように生まれながらに決められかねない。
— てべたんママ (@tebetanmama) 2017年1月7日
行政が考えてる障害者が働くというイメージが画一的。支援学校の卒業生の進路を見れば一目瞭然だと思う。ちょっとデータを取っただけでもいかに進路が決められてしまってるのかが分かる。
— てべたんママ (@tebetanmama) 2017年1月7日
いくら早期発見・療育ができても支援学校しか選択肢を用意できない行政もむべなるかなと思います。短期的に見て学校の実績になるんだろうが、長期的に見たら「ミスリード」なんですよ。普通学校に通って発達障害で体調を崩して辞めた人もいるくらいです。
俺がムナクソ悪く思うのは、A型事業所が雨後の竹の子みたいに開所している現実。当事者にとっては選択肢が多くていいかもしれないが、施設があまりにも多くてキンタロー飴になってしまっては障害者を行政からの補助金で囲っている状態になるわけでね。さまざまな障害者を集めて施設が成長できるのなら言うことなし。とりわけ就労支援施設では利用者がいつまでも居座るのではなく、社会のどこかで居場所を探したり作ったりする行為がいずれ必要になります。
今になって矛盾が生じ始めているのは、「障害者」と「健常者」がすみ分けをしていたからだと思います。右肩上がりの社会だった日本は資本主義の正当化で見える障害者を中心に金の力で囲ったわけです。見えない障碍者は変人呼ばわりされながらも健常者の社会にしがみつくか、社会から遠ざかるかなどしかできなかった。バブル経済が終わり下がるだけの社会になると、障碍者ヘイトはおろかエセ福祉職員によるヘイトマサカーまで起きてしまいました。障害年金で囲うだけの障碍者福祉を受けてきた当事者は生産性で語られてしまうと身もふたもない。
俺が障碍者雇用で働いても地元ではレアケースらしいとはいえ痛し痒し。障害年金は水際作戦で阻止される上に賃金は時給制だから悩みは山積しているよね。この事実を棚上げして、自己責任にされたんじゃたまったもんじゃない。俺にも我慢の限界ってやつがある。
個人的には、障害に関係なく自立できる社会を望んでいます。「障害者=無能力者」ではなく「何ができて何が生きにくさか」について、行政や企業はもちろん、当事者にもご一考願いたい。労使どちらかの言い分が一方的にならぬように、支援者にはコーディネイターとしても活躍してほしい。