Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

道新の読者投稿欄で

自分のお世話になった先生が「話せる英語」について投稿していた。



しかし、俺はこの先生が外国人教師と会話をしようとするところは見たことがない。
むしろ、彼らと会話を避けているようにすら見える。若い先生は比較的、一生懸命
会話をしようとしているのだが、一部の公立高校出身の先生は、外国人ともくだけて
話すこともあった。少なくとも自分は外国人教員とも話すようにはしていたけどね。



処世術を見る限り「雉も泣かずば撃たれまい」というのが感じられ、同じ現場に
立つと、時折悲しくなった。



投稿欄での言い分は、英語と日本語との違いから始まり、結局話せる英語を習得
するには努力しかないと締めくくった。しかし、俺から言わせれば、人に努力の
大切さについて檄を飛ばしているのに、どうして英語を使わないで人にそんな
ことができるのかと俺はいいたい。



俺も努力してきたが、足りなかったと思う。現代社会では社会不適格者の烙印を
押されてしまった。かと言って、人に努力しろなどと大それたことは言わない。
人には「やるだけはやってみたら?応援してるよ」と言うようにしている。
努力と言う言葉は、力づくで努めると書くからである。



英語と日本語の違いは、述べてみれば枚挙に暇がないくらいである。
しかし、新聞での説明なら仕方ないかもしれないが、あえて説明させてもらう。



文字が違うのは、無論言うまでもない。
日本語は50数音あるのに対して、英語は26のアルファベットしかない。
ロシア語になれば30以上のアルファビェトになる。



雨だれに聞こえるアクセントは、日本語が音の高低で連続しているからである。
音楽のように聞こえるアクセントは、英語が音の強弱で連続しているからである。



日本語特有の文化として、俳句、短歌、詩吟などがあるが、これを雰囲気そのまま
に訳すのは至難の業といえる。大学時代の先生で、俳句を英訳した先生もいたが、
英語と日本語の特性を知っていないとできない。



よく言われるのは中国人は英語を習得しやすいということである。
単に、中国語の基本的構造が主語・動詞・目的語(補語)の順に並びやすいという
のがあるからで、発音においては必ずしもネイティブに近いかということは
言えない。これは、日本人だろうが、英語を第一言語としない国の人にもいえる。



発音の面で言えば、韓国人が英語を学ぶ際に"f"の発音で苦労するらしい。
ハングルでコーヒーのことを「コピー」と発音するから、ハングルの音にない"f"が
出てくるとまず苦労するだろう。
にもかかわらず、日本人よりも英語熱が高まっているのはすごいことである。



アメリカ人がドイツ語を発音すると、"Ich liebe dich."(愛しています)という文だと、
「イック リーベ ディック*1」となる。英語の"h"の発音は基本的に、力の抜けた発音
だからである。日本語やドイツ語の"h"の発音は、英語に比べると強めに発音する
ので、発音しにくいことになる。これは、大学2年の時に受けた英語音声学の先生
の受け売りだが。



アメリカやイギリスを基本とするのもいいが、現に"kiwi English"(ニュージーランド英語)
"Oazy English"(オーストラリア英語)"Singlish"(シンガポール英語)などもあるから、
ある大学時代の先生の言葉を借りれば、"world Englishes"の時代なのである。
これは前にも触れたことがあるので、知っている人がいたら、この場でお詫びします。



上で説明してきたが、言語の取り巻く背景を脇において、話せる英語を身に付ける
には努力しかないと言っても、相手の耳には届かず言葉だけが虚しく響くだけである。
たとえ話せる英語を身に付けたとしても、話す機会や場所がなければ、宝の持ち腐れ
になってしまう。



一人悦に入って、英語を話せるんだとニタニタしても何とも哀れなことになる。
このような事態になることだけは避けたいものである。

*1:dickだけでは、刑事などの意味になるが、もう一つは男性のアレという意味もあるので間違って言わないように!!!