Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

取り残される発達障害者

厚生労働省は日本版ニートおよび引きこもりと、発達障害の因果関係に
言及しておきながら、政府あげての法整備などには着手しようとしないと
いう現実があります。実に見下げたていたらくぶりと言えます。



発達障害が判明した場合、それ自体への支援を扱う手帳制度はなく、
発達障害による二次障害*1も診断書に記載した上で「精神障害者保健手帳」を
取得する事例が多いようです。



おまけに手帳取得にまつわる判定会議は、月一回しか行なわれず、その会議で
はじかれた場合、異議申し立てがあれば、医師の意見書を待ってまた審議に
入るわけです。



このような制度上の欠陥があるからこそ、手帳交付が間に合わないし、
本当に手帳を必要としている人には交付されなかったりするわけです。



しかるべき支援を受けて生活できる人であれば、絶対に支援をすべきです。
その前提を無視して、「自己責任論」という枠に押し込めたがる日本政府の
やり方は非合法かつ非合理的です。



独り立ちできる状態にまで支援しても駄々をこねている人間であれば、
自己責任論を言われても当然ですが、支援も受けられないのに、健常者と
同じ論理を押し付けるのは暴論です。根性でミサイルを落としなさいと
言っているのと一緒です。



発達障害者は、一見問題ないように見えますが、感覚等が鋭敏過ぎたりする
ことで、社会での適応が困難になることだってあるのです。そんな現実が
少しでも改善されないまま、一部の発達障害者は健常者と同じ教育課程に進み、
一般就労に行ったりするのです。今まで当然と見なされたかもしれませんが、
これじゃよくないに決まっています。



政府は彼らの現実をぜんぜん見ていません。むしろ、無視していると言っても
過言ではないでしょう。NPOや一部の学識研究者だけに、発達障害者の問題を
丸投げしては「労働行政の敗北」です。やる気のない議員は、さっさと議員
バッジを永田町に返して真剣に問題に取り組む人間につけてあげるべきです。
議員バッジを錦の御旗のように振りかざすのは、愚の骨頂です。



今日ほど、行政への制度不備の怒りを感じた事はありませんでした。
一人ずつでもいいから、声を上げて国を動かして欲しいと切に願っています。

*1:発達障害に加え、何らかの原因でてんかん統合失調症うつ病等などを併発する障害