Issueおじちゃんの新・ダメおやじ日記

自分の発達障害や日頃考えていることを綴って行きます。

栗城史多のインタビューより

財界さっぽろ2011年2月号で、「若者はもっとひきこもれ」という副題でも
栗城史多のインタビューを掲載しています。



彼は今金町の高校を卒業後、上京してから1年間フリーター生活だった
そうです。その日暮らしだけではなく、ホームシックにもなりニート
生活に近いとのことでした。彼は、「元ニートだと聞いていますが?」の
質問に、自分の経験を踏まえて、以下のように述べています。


ただ、僕にとってはそういうニートのような時期は、今になればネタになると思っています。だから、若い人たちには「いっぱい引きこもれ」と言いたい。挫折して1年間ブラブラしていても悪いことではないと思います。充電期間ですよ。生きている以上は何かをやりたいと気持ちが出てくるはずです。そのときに一歩踏み出せるかどうか。大切なのは自分を受け入れることだと思います。(財界さっぽろ2011年2月号)

「『冒険の共有』で社会的な役割を」という副題では、「インターネットを
使った動画配信、生中継をしていますね。」の質問に対して、関東の深夜番組で
彼のコーナーを見たプロデューサーが興味を持ったのがきっかけで、ネット配信
等が行なわれるようになったことに触れ、さらに苦闘の果てに、「チョ・オユー」
登頂に成功した時の経験を語っています。

その番組はインターネットサイトと連動していて、ヒマラヤの8000m以上ある「チョ・オユー」という山に登っている様子がネットで見られるようになっていた。深夜ということもあってか、全国のニートや引きこもりの方から多くのメッセージがきました。励ましの言葉だと思ったんですが、そうじゃなかった。「死んじゃえ」とか某ネット掲示板みたい。「何なんだこれは」と思いました。



(中略)



メッセージを見ると、彼らが最後、「ありがとう」と書いてきたんですよ。これを見てびっくりしました。
よく考えてみると、彼らは栗城という人間を同じニートの等身大として見ていて、彼らも何かアクションを起こしたい気持ちを沸かすきっかけになったのではないか。社会において自分の役割は、動画配信やインターネット中継を使い、「冒険の共有」をすることで、喜びや勇気を与えることだと思いました。(上掲書)

最初は、傍観者たちは半信半疑だから、身体に鞭打って登頂している
栗城さんにもあのような言葉を吐くのだと思います。しかし、どこかで
「あのニートがやってるのにどうして俺が…」というはがゆさなども
あるのかもしれませんね。そして、いつの間にか同一視していたからこそ、
栗城さんに温かい言葉を送ったんでしょう。



最後は、夢や目標の大切さを説き、できないといって否定する風潮をなくすと
いう意気込みを述べて、インタビューが終わりとなっています。



道筋をつけている内は辛いかもしれない。しかし、開けた後は意外にも
楽しさも見えてくるものだと彼は教えてくれているのだと思います。



同じ道産子、そして日本版ニート経験者として、栗城さんという男を
応援したいと思っています。