意外な異動。

お義理でも笑顔で接してくれた事務員さん（アルバイト）の鷲尾さんが
食堂の配膳係になっていた。食事をとり終わって挨拶しに行くと彼女が
いたからびっくりした。彼女も多分支配人から言われたのだろう。
まったく畑違いのことをやれと言われても嫌だといえない立場だけに
辛いことだろう。教師と販売員。全く畑違いというわけではないが、
儲けるということも考えなくてはならない点では全く違う。
今の教師は「いかに就職率と進学率を上げるか」に血眼にならねば
ならないのだから。こうなれば、私立学校の先生方は難儀な話である。
公立学校の先生は自ら退職するか問題を起こさない限り、いつまでも
働けるのだから。ホント雲上人だよなぁとつくづく思う。
畑違いの仕事をし、自らの経歴が広まったとき、正直嫌だった。
それだから嫉妬もされ、いじめやソネミも正当化され、仕事に支障が
出て、味方もほとんどいなかった。また、自分のうつや神経症、めまいが
ひどくなった。オマケに四十肩、腰痛などもぶり返した。
だからこそ、自分は鷲尾さんの悔しさってのも少しはわかるのだ。
彼女には事務処理のスキルがあるのに、何故故に配膳をさせるのだと
正直腹が立った。リストラや配置転換の嵐が吹き荒れる中、俺は
「キャリアメイキングの難しさ」を痛感している。
フリーターやパラサイトシングルが出てきて至極当然だと思うのである。
人間は場所を変えることで順応するのに難しいが、植物などは実に
逞しく行っている。例えば、トマトは南米が原産地だが、今ではイタリアを
はじめ日本にも広まっている。このような逞しさは是非学びたいと感じる。